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黒潮社 月刊タイル2001-7-No.468掲載
型枠積算システムの導入実例−株式会社日下工務店

オリジナルを共に作っていける

 型枠は躯体を形成するための鋳型であり、建築工事費の比率から見ると、躯体工事の40〜45%、全工事費の12〜15%を占める重要な工事。そのため、型枠工事の経済性を追及し、合理化を図ることは、全体工事に与える影響が非常に大きい。

 躯体型枠の精度の向上を図るには、パソコン積算ソフトを有効に活用することが、大きなポイントとなる。「一般的な積算ソフトは、ひとつの流れに沿って作業を進めてくれと指示されたり、図面は今までと同じ手拾いで、計算だけをパソコンを活用してくれというパターンが多く、どちらかというと片手落ち。それに比べ、株式会社原田工業の場合は、材料別階、タイプ別と実際に集計して、作業に修正をいれながら、自社にとって使いやすく効率的なソフトを一歩一歩作っていける所に利点がある」と専門工事業者の意を酌んでくれる良さを強調する平川英治さん。

 11年前、戸塚事務機というメーカーから紹介されて、出会ったのが株式会社原田工業との関係の始まりという。その後、お互いのノウハウを出し合いながら、オリジナル積算ソフト作成を試みていく。「最初の頃は、ひとつの項目ごとに積算していくというスタイルだったが、最近は一画面で、何項目もの積算をでき、その集計を一目で確認できるので便利になった。建物の表面積を計算し、単価を決定、見積もできる。1フロアが10階で何万平方メートルと大規模な現場でも、フロアごと、部材別、全体数量とあっという間に拾い出せる。たとえば、曲面、打ち放し、一般など、材料別に合計数量が出てくる。この集計表と共に、拾ったフロアの計測図、そして元々の設計図を3点、持っていって打ち合わせをするとスムーズにいく」とその具体的効能の程を披露する。

 設計図は施工図と違って、あちこちの図面を見て拾っていかないと全体図が把握できないため、これまでは手拾いが一般的だった。「このソフトを活用すると、高さ設定と材料設定だけで、全部拾ってしまう。しかも、デジタイザーによる拡大縮尺の補正も、その誤差はミリ単位とかなり精度が高い。積算の作業は手作業で10日間かかった所を、このソフトの活用で3〜4日と短縮され、効率化された。こうした効率化が、型枠精度アップに間違いなく貢献する。」


見積、請求、手間換算等、多彩な用途

 「集計表は、支払いの際の資料になるし、大工の手間換算のベースにもある。ゼネコンへの見積書にもなるし、完工後の請求書にもなる。フロアごとの出来高を集計、その分ごとの請求書発行や支払いの際の資料にもなる。」

 今後は「細部の要望を株式会社原田工業様と検討し合いながら、自社に適切なソフトの作成に取り組んでいく。月に何度も活用するケースがあるので、ある程度満足のいくソフトが完成するのは間もないだろう。でも、完璧なものは数年かけて、共同作業を繰り返していくことになる」と明るい展望を語っていた。





















フロアごとに部材別に、その集計を一目で確認できる。







集計した箇所の計測図が作成できる。